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2023.07.12 全学科
社会福祉学部長の高林秀明教授が付属中学校で「福祉」について授業

 7月7日(金)、社会福祉学部長の高林秀明教授(専門:地域福祉論、生活問題調査)が、付属中学校1階アトリウムで、「戦争と福祉の関係 ーふだんのくらしのしあわせを創造するためにー」をテーマに授業を行いました。これは、付属中学校・高校で行われている、自ら考え行動することで学びを深める「深学科プログラム」の一環として行われたもので、「福祉と平和」について学ぶ2年生80名が受講しました。

 授業のなかで高林教授は、戦争によって生み出された年金制度や、くらしとしあわせの関係と法則、社会的健康と精神的・身体的健康の関連性などを解説。大学が取り組んでいるボランティア活動にも言及し、「人とのつながりや社会制度で私たちのくらしは成り立っています。くらしの問題は心と体の健康に大きく関係していて、命にかかわること。相談できる、互いに個性を認め合える関係が平和につながります。社会のしくみに関心を持ち、自分も、周りの人も大切にできる社会を実現してください」と語りかけました。

 また、仕事や生活の面で問題を抱えるしょうがいのある女性とその家族を例に、当事者の目線で「しあわせなくらし」のために何が必要か考える時間も設けられ、生徒たちは「相談相手を見つける」「家族にもっと家事を手伝ってもらう」「しょうがいがあることを近所の人に理解してもらう」「ヘルパーを利用する」など意見を出し合い、友人たちと活発に議論を交わす姿が見られました。

 授業の終わりには、生徒を代表してA組の吉田百花さんが、「『福祉』とは、しょうがいを持っている人も、そうでない人も生活しやすい環境をつくることだと感じました。これからは日々のくらしのなかでも、周りの人への配慮を大切にします」と感想を述べました。生徒たちはこの授業を起点に、平和への学習につなげていく予定です。